そういや昔は

「Kiaora.」

「Kiaora.」

「Keite pehea koe?」

「Kete pai ahau.」

「Kara tite tima mihi?」

と、いきなり書いてみましたが、これ、覚えている限りのマオリ語です。

訳すと「こんにちは」「お元気ですか?」「元気です」「今何時ですか?」という
具合です。高校1年のときニュージーランドで3ヶ月の短期留学をしてました。
そして、マオリ語の授業を取ってました。当時はもう少し複雑なことも
言えたと思いますが、もう忘れてしまいました。今人類学をやっているのは
当時の経験から来ている、と言えば格好いいですが、全然そんなことありません。
ただ「高貴な蛮族」や「自然」のイメージに憧れて取っていただけです。

しかし、あの授業で味わったカルチャーショックを思い出すと楽しくなります。

例えば、ある日、どっかの氏族の長老のような人が授業を訪問しに来ました。
マオリ族では歌と踊りで客人をもてなすものだ、とマオリの先生に言われ、生徒達が
覚えたてのものを披露することになりました。おそらく教育番組でよくやっている
「あいうえおのうた」的に幼稚な歌を皆で歌い、それを険しい顔で長老が聞くという
シュールな光景でした。しかも、その後、生徒の1人1人が長老と直接挨拶しなければ
なりません。それは「Kiaora」と挨拶を交わし、お互いの鼻をくっつけるという形式でした。
でも、その太った長老は、油ギッシュで、鼻が低く、しかも、唇が盛り上がっていて、
下手したら口まで着いてしまうんじゃねえか?と生徒皆であわてふためいてました。
何とか顎を引いて、鼻の先だけちょこんと合わすように頑張ったのを覚えてます。

こう考えるとカルチャーショックの経験を基にして研究するというオーソドックスな
人類学的調査をする方が楽しかっただろうな、と思ったりします。大学2年くらい
までは絶対日本国外に行って研究しようと意気込んでました。将来の調査地を探す
目的も兼ねてタイ、ネパール、インドネシアなどを旅行していたのですが。それが
気付けば日本で引きこもりながら研究する羽目に。うーん、どこで道を外したんでしょう。
[PR]
by fumiwakamatsu | 2007-03-08 01:43 | 文化人類学
<< Post-ecological... 指導教官のオフィスのドアにはこ... >>