興奮し過ぎ

構造主義という人類学の最もジューシーな部分を教えるとなると
こちらとしては楽しくて仕方がない。前の日記で最後の方に述べた
通り、今週はFather Christmas Executed(サンタクロースの処刑)
というレビ・ストロースが書いた11ページ程度の論文を扱った。
詳細は抜きにして、これはアメリカ・プエブロインディアンの神話と
中世ローマの神話と現在のサンタクロースに関わる習慣にどのような
関連性があるか、まさに空間・時間を超越した共通項を探る構造主義の
醍醐味のような論文だ。そしてそれがアメリカのサピアやウォルフの提唱した
言語相対主義や、イギリスの社会進化論や伝播主義に対してどう挑戦して
いるのか、という点を生徒に伝えるのが一番の目的だった。

もう生徒が理解しているかどうかを抜きにして、1人半笑いを浮かべ独白状態。
「ほら、ここの神話のこれこれこういう事項とあの神話のこれこれこういう事項
との関係を見るとこれこれこういうに項対立的関係で繋がってるのがわかるでしょ?
な、すげえだろう?」と黒板に色んな図式を描きながら悦に入っていたのである。

そして、最後には「いいか、レビ・ストロースにとっては言語の違いなんてどうでも
いんだよ!ようは脳みそが+と-に別けて世界を認識してるだけで、言葉の違い
なんて浅はかなもんなんだ。そして歴史の変化すら彼には関係ないんだ。歴史の
変化なんてさらに同じに項対立的序列を強めるためだけにあるもんなんだ!」と
言って、No Historical Change!!と黒板に大きく書いたときにはチョークを
折ってしまった。じつは生徒は他の論文も読まされていたのに、気がついたら
この論文一本だけで1時間経っていたのである。

皆唖然としている中、生徒の1人が最後に手を挙げて質問した。
「あのう、フミ、構造主義ってStructurismじゃなくてStructuralismっていう
スペルじゃないの?」 その指摘で初めて我に返り、板書した構造主義という
言葉を眺めると全てStructurismになっていた、、、、。しかも、生徒に送った
構造主義入門の中もStructurismと書かれていた、、、。

ああ、本当穴があるなら埋めてくれ、って気分になりましたよ。
ちなみに今日は生徒に授業の評価アンケートを書いてもらった。
結果が恐い、、、、。
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by fumiwakamatsu | 2005-10-27 14:35 | 文化人類学
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