ちょっぴりセンチメンタル

普段は独り身であることをほとんど意識していない。
別に寂しくもないし、付き合いたいとも思わないし、毎日充実している。
こう書くと強がっているように思われるかもしれないが、何も見栄を張る
ためにこんなことをわざわざ書いたりしない。独り身の自由に万歳である。

が、

たまには寂しくなるときがある。

今日、晩飯を食べてる時にテレビをつけると「ポリスアカデミー」が
やっていた。昔付き合ったいた彼女と毎週金曜日に必ずレンタルして
見ていたシリーズである。彼女のおいしい手料理を食べた後は、
ベッドの上で2人体育座りしながら寄り添いあい、「ポリスアカデミー」を
見るというのが習慣だった。タックルベリーの挙動1つ1つに笑いが漏れ、
見終わった後はいつも爽やかな気分だった。そして、その後は、、、、。

「あの頃は幸せの絶頂やったなぁ、、、」

などと、一言漏らしてしまう、と思われるかもしれないが、「ポリスアカデミー」を
見たところで別に思い出に浸るわけじゃあない。そこまで昔の彼女に未練がある
わけでもないし、そんな過去に縛られるような生き方はまっぴらごめんだ。

問題は、「ポリスアカデミー」を見終えてトイレに大便しに行ったときである。
ドアを開けようとしたら何やら怪しげな声が中から聞こえてくるじゃないか。その声は
明らかにルームメイトとその彼女の声である。彼女はほぼ毎晩このアパートに泊まり
に来ているのだが、今までそんなやましい場面や音に遭遇したこともなく、こちらも
全く気にしてなかった。しかし、どうやら今晩はユニットバスの浴槽で楽しいことに
夢中になっていたようである。

最初は少し驚いた。でも驚いてもいられないほど、こちらは大便がしたいのである。
もう猛烈にしたい。便意に体を貫かれ、一刻の猶予も許されないほど差し迫っていた。

しかし、この気持ちをいかに伝えればいいのか?「うんこしたいからはよ出て来い!!」
と叫んでドアを思い切り叩こうか?いや、情事のときにそんな野蛮なことはしちゃ駄目だ。
「お母さんから緊急の用事で電話が来たぞ!」と嘘でもつこうか?いや、それもわざとらしい。
もうどうしよう?このままでは本当にやばいぞ?ああ、神様、なんとかして!!

お互い下半身は火の海のはずだが、トイレのドアの向こう側では「ウッフン、アッハン」している
のに、こちら側ではケツに手を当ててもがき苦しんでいるのである。薄い板で仕切られた、その
2つの世界が余りにも遠くに感じられ、「Too sad to be true,,,」と呟いてしまった、、、。

その声に気付いたのか、トイレの中の住人は我に返り慌てて下着を着て出てきた。
そして、こちらも無事に便器まで辿り着くことができたのである。ちょっと肌寒くなってきた
夜の空気に身震いしながら用を足し、「切ねえなぁ」と一言漏らしたのだった。

そんな独り身の25歳。ボストンの秋は深まる。








(この話は所々フィクションです。「ポリスアカデミー」見ながら過去の体験に基づいて考えてました。)
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by fumiwakamatsu | 2005-09-14 14:58 | 雑記
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