気が重い帰国

只今、夜中の4時。後1時間で空港に向かう。
正直、帰りたくない。できるならばボストンにいたい。
去年は一刻でも早く日本に帰りたかったのに今回は逆である。

帰りたくない一番の理由はフィールドワークに具体性を持たせないと
いけないからだ。おそらく人類学をやっている方ならば
心境を察してもらえると思う。フィールドワークで具体的に何をするか、という
問題は頭の片隅に置いておいて実際に開始するまで蓋をしておきたいものである。

適当に文献だけで集めた知識に理論で味付けして最もらしい研究計画表を書き、
全ては当地に赴いてから考えましょう、というコースを辿るのが一番無難なんである。
そして、現地の人が何を話しているのかもわからず、どこに行けばよいのかもわからず、
果てには一体何しに来たのかもわからぬようになる。それでも取り合えず帰国できないので
居座っているうちに何かしら具体的に調査が出来上がってくるもんである。
つまり研究計画→現地赴任→混乱期→居直り期→具体的調査開始という筋書きだ。
2年間フィールドワークしても調査と呼べた時期は最後の半年だけ、という話をよく
聞くのはそのためである。

しかし、自分の場合は少し異なる。言葉もわかるしどこに行くべきかもわかっている。
その代わり「具体的に何をするか」ということを最初に明確にしないと、
現地の方々から調査を拒絶されてしまうのである。今回、日本に帰るのは拒絶されるか
どうかを見極めに行くのが一番の目的だ。取り合えず現地に行ってから考えよう、という
一般的な選択肢がとれないのが辛い。臭いものの蓋を開けてから行かないとどうしようもない。

唯一の救いは担当教官のバックアップがでかいことだ。彼は現地人に対して
昔ためになることをしたので、その見返りとして協力してくれる可能性がある。
この夏は彼と東京で落ち合い、現地の人々を取り仕切っている大ボスと
直接交渉してくる。これさえ上手くいけば後は適当に文献調査でもしてりゃいい。

と、いうわけで、5日に京都に戻り、18日から東京で1ヵ月滞在します。
お暇な方はお酒を飲みに行きましょう。

ああ、あと十分で出なければ。ではまた日本で。
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by fumiwakamatsu | 2005-07-04 17:53 | 雑記
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