重さか、軽さか

ミランクンデラという作家の「存在の耐えられない軽さ」という小説を4年前に読んだ。
舞台は「プラハの春」のチェコで、千人切りの色情医者が妖美な画家の女性と
一途に尽くそうとする非凡なウェイトレスの女性との間で気持ちを揺れ動かせるお話。

孤独を感じながらも、相手を代え続けながら快楽をむさぼる軽さと、
相手が浮気する恐怖に怯えながらも、一途に愛情を深めていく重さが、
2人の女性を通じて描かれている。

これから読もうとしている人には申し訳ないんだが、
結論を言うと最終的には「重さ」が勝利するエンディングになっている。

プラハの春の騒乱を逃れて医者とウェイトレスの女性はドイツに逃げて結婚するのだが、
女性のほうがフォトジャーナリストになってプラハに戻ろうとするとき男も安全をなげうってついていく。
そして、最終的に浮気をやめ、その女性につくすようになる。

この本は「一途に愛し合うのが正しい」という道徳観を植えつけてるのじゃない。

誰しもこの年(24歳)になれば、すでに付き合っている人や結婚している人にベタ惚れしたことはあるだろう。
仮に、運良くその人を伴侶から略奪して自分のものにできたとしよう。
はたして、それで幸せになれるだろうか?
自分が略奪したように、その人はまた別の人に略奪される可能性はないだろうか?
そんな不安を感じて生きていくならば1人に固執せず生きたほうが幸せじゃないだろうか?
裏切られる恐怖と、1人でいる孤独ならどちらが辛くないだろうか?

この本を読んだときは遠距離恋愛をしていた。
重さを信じて頑張ったけど破局した。
彼女と再会したときは、別れる前に他の男と付き合ってたのを知った。
仕方ない。彼女も寂しかったんだろう。

そして、とても素敵な女性と一夜だけ過ごしたことがある。
彼女は5年間ずっと付き合ってる彼氏がいた。
たしかにその夜は最高だった。
けれども、その人と付き合っても幸せにはなれんだろうと実感した。
次の日は孤独が辛かったが、何も後悔はしなかった。

一度でも裏切られる不安を味わい、そして孤独の上での快楽を味わってしまうと、
はたして結婚なんてできるのだろうか、と疑問におもってしまう。

どうなるんだろう。
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by fumiwakamatsu | 2004-09-19 15:29 | 雑記
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