Nightwork

六本木のホステスクラブでリサーチした人類学者の本がたまたま手元にあり、タイトルを勝手にいただいた。俺も夜行性だし昔銀座のクラブで働いてたから丁度いいか、という単純な思いつきで何も深い意味はない。

じつは、夜行性なために困っていることがある。

ロシア人のルームメイトが毎朝8時に起きて、歌いながら朝食を作るのだ。
俺の部屋のドアが密閉しないのでよく起こされてしまう。

まだ上手かったらいいものの彼は頗る音痴。

何故かナ行が連発するロシア語の歌を歌う。
「ニャシュカシニュネナ、シュコルシュニャー」
という具合に、歌っているのか唸っているのかよくわからんときが多い。

たまに「あ、これテトリスの歌や」と寝ぼけながらも判別できることがある。そして二度寝して見た夢にテトリスが出てきたりする。

困っているものの本人は気持ち良さそうなので文句も言えず、
テトリスの悪夢にうなされている。

話が変わるが、ユダヤ系である彼の祖父母は去年ボストンに移住してきた。

全く英語の話せないお祖母ちゃんが、よく電話をかけて来る。

「アリューシャ!!」と一言目に大声で叫ぶので、
留守を伝えるために片言のロシア語で、
「ネイ、アリューシャ!ネイ、アリューシャ!」
とこちらも叫び返す。

すると残念そうにロシア語でゴニョゴニョ言いながら英語の話せるお祖父さんに代わる。「こちらは彼の祖父だ。電話があったことを伝えておいてくれたまえ」、とお祖父さんがはっきりした英語で話す。

いつも同じパターンの繰り返しだったがこないだ変化があった。

毎度のようにお祖父さんに代わったあと、お祖母さんが「ちょっと私にも話しさせて」とロシア語で話しているようだった。すると、

「Fumi! I LOVE YOU!」

と大声で言ってくれた。戸惑いながらも、

「I love you, too, grandma」と笑いながら返した。

すると幸せそうにバイバイと言った後、彼女は電話を切った。

このことをルームメイトに話すと、
「最近英語学校に通いだしたので練習したかったんだろうね」
と言っていた。
「一度お宅にお邪魔してみたいな」と言うと、
彼は「喜んで手料理を作ってくれるから是非来なよ」と言ってくれた。

早く実現するといいな
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by fumiwakamatsu | 2004-08-27 14:28 | 雑記
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